アナログとデジタル、プレーの評価

アナログとデジタル、プレーの評価

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シャドウバースの感覚派対理論派を説明できる方法がないか考えてきた結果、アナログとデジタルに分ける結論に辿り着いた。

大まかに

アナログは感覚。

デジタルは情報や計算。

結論から言うと両方必要だ。

抽象的な問題はデジタルで解答できないし、アナログを追求するにはデジタルの情報量を増やさないといけない。

デジタルで計算できる質問をアナログの感覚を使って考え、そのデジタルの情報から最善手を導く。

 

初心者はまずデジタルを覚える必要がある。

ルールやカードの効果ははっきりと定義できる、デジタルで表せる情報。

しかしプレーが可能なカードが理解できても、”どの動きがもっとも勝利できるか”という抽象的な質問にぶつかる。

アナログを使って抽象的な”どの動きがもっとも勝利できる?”の質問をできるだけ単純な、デジタルで答えられる問題に置き換える必要がある。

まず定義しないといけないのは”勝利している状態って何?”。

勝つ条件が分かりやすいデッキで考えよう。

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デッキ公開制の試合で対戦相手はリノセウスを引いていないリノエルフ。

シャドウバースをやり込んでいるプレイヤーなら一瞬でリーサルだと分かるでしょう。

初心者みたいに一つずつ段階に分けてみましょう。

ハンドのカードの効果は?
使えるカードは?
相手のカードの効果は?
リーサルはある?

これらの質問は経験が積み重なると自然に分かる感覚になります。

この場合100点のプレーはキャルだけでリーサル。

レオネルの効果とファンファーレの順番を知らなくて先に2コストを出し、ゲームが終わって余裕ができてすぐ調べたなら80点。効果を知らなかったなら反省する必要がある。

レオネルの効果の順番を知っていたが、不安になり先に2コストを出したなら後で再確認したなら90点。知識に自信がなかったら前のターンにリーサルを止められる手段があるかの確認に含めないことがあるため評価が下がってしまい、効果を知らない状況と大差変わらなくなってしまう。

効果を考えず、または効果の順番を知らずに先にキャルを使ったプレーは個人的には評価できない。0点!

少し話が逸れましたが重点はこの盤面が100%勝利している状態ということ。

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同じゲームの7ターン目:

相手のリノセウスカウントは0、4/4一体が残っていても相手がリーサルを取る手段もリーサルを止める手段もないので7t右のキャルに進化をすると100%勝利している状態と言い切れる。

 

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本題に入ります。

同じゲームの6ターン目:

相手は5tの段階でリノセウスカウントが0のエルフ。6tからリノカウントを進め始めたとして後攻7ターン目までにリーサルがない可能性はとても高い。

こちらは3tにリンクルの暴圧を使用。6tまでに禁約の黒魔術師2枚を使用。

ウィッチ側が8tにリーサルを取れればほぼ確定で勝ちの状態。

リーサルパターン(デジタル)は
3t暴圧+6t or 7tキャル+8tキャルUB、
3t暴圧+6tまでに暴圧2枚目+8キャルUB+真理の術式
など。

受けカードはリンクル2枚目+術式か土2枚あり接合、またはキャルかマナリアの研究。アナログ感覚に値を割り振るとすればこのターンで正しい選択をしたとして既に90%ぐらいは勝っている。

リーサルパターンを成立させるためには6ターン目にできるだけのカードをドローする必要がある。これをデジタルで答えられる質問にしよう。

このターンのドローを最大にする手順は?

試合ではサークル、魔女、大釜、エクステンドで4枚引きました。

試合終了後考えてみると大釜+サークル+エクステンドから入った方がグラウンドサークルを引いた場合ワンドロー得していました。

勝ち負け関わらず、このターン何も考えずにキャルを選択したら0点です。

このターン中のドローも考えたがその上でキャルをプレイする方が勝つ可能性が高いと思った場合、感覚がかなり歪んでいると思いますが検討したことは次に繋がると信じて最低5点ぐらいは評価できると思います。

 

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最近目立ったプロリーグの勝ち逃し

後5暴圧ありの状態。

明らかに8tキャル+土あり接合を見た
魔術の一撃+トップのキャル進化
が一番勝つ可能性の高い選択肢だ。

自分はこのターンの接合プレーをどう評価する?

どう考えてもきょうまさん級のプレイヤーがこういうミスをするのはバグったと言える。

しかしバグり方はかなり気になる。

この状況でキャル進化を見落とすということは前のターンにリーサルパターンを考えていなかった以外説明できない。

トップのキャルを引いてからリーサル計算をやり直さなかったことから普段から体に染み込むまでリーサルを意識していなかったことも読み取れる。

フォロワー引け!とだけ考えていて、プレッシャーの掛かった状況でフォロワーを違うカードとして認識できなくなることは理解できるが、勝ち方を必死に考えていた場合キャルだけは見逃すわけがなかった。

勝とうとしていないバグり方なので当然評価は0点です。
これからの練習を変えるきっかけになるなら10点ぐらいは評価できるかな?

 

プロリーグなどの神視点観戦

プレイの評価は考えていることによって変わると思っている。

別の選択肢が勝っていて、プレイヤーが選んだ選択肢が負けたとしてもそのせいでプレーが0点になるわけでもない。

神視点で観戦している場合プレイヤー視点まで情報量を減らしてからプレーの正しさを議論する必要があることを忘れないで欲しい。

 

最後に

シャドウバースの計算ができない人は計算速度が遅いのではなく、デジタルの計算で答えられる質問を出すタイミングが遅すぎることが圧倒的に多い。その場合鍛えないといけないのはデジタルの計算能力ではなく、抽象的な問題をはっきりとしたものに変えるアナログのデッキ認識とゲームプラン感覚なのではないか。

また、凡ミスをした場合それは普段からの練習が怪しいことを表しているかもしれない。いつも意識していることは本番でミスらない!日々の練習を信じよう。