Dissonance - 響けユーフォニアムとシャドウバース

Dissonance - 不協和音

響け!ユーフォニアムのアニメーションや絵は最高に綺麗だと思うしキャラクターたちのドラマは心を動かす力があると思う。

しかし響け!ユーフォニアムの価値観が自分のシャドウバースやクラシック音楽の経験から得た価値観に合っていない気持ちが好きな部分を上回ってしまうことが多い。

ストーリー上では”全力を尽くして練習”していることになっているが個人的には”上手くなるために最善を尽くして練習”しているように見えない。

 

響け!ユーフォニアム吹奏楽部をシャドウバースのチームと例える。

目指している全国大会はRAGE。

吹奏楽部の目標は大会で最高のパフォーマンスを披露することである。

毎日みんなで頑張ってミスをしないように練習している。

シャドウバースでも同じ考えをよく見る。プロリーグやRAGEなどの意気込みで一番頻繁に聞く言葉は”ミスしないように頑張ります”。

 

大会でミスをしたらこう思うことが多いだろう。”ここでこのミスさえしなければ勝てた”

”この音をミスしなければいい演奏ができた”

自分が一つミスをしていなかったなら相手も一つミスをしていなかったかもしれない。演奏で一つの部分が上手くいっていたら、別の部分でミスが出ていたかもしれない。

ミスしなければと後悔するのは瞬間的に優れた結果が出れば良かったと願っているだけにすぎない。

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お祈り100回!打ち込み100回!

キャラクターが”上手くなりたい”と言うたびそのために自分に欠けている部分と向き合っているのか疑わしい。

北宇治高校の吹奏楽部ががむしゃらに同じ曲を練習するのは演奏者一人一人の能力を向上し、全国で一番上手なバンドになるためではなく、大会の一発勝負の舞台で一番いい演奏を目指しているからだ。

シャドウバースに例えると、短期的に大会で勝つために練習していて、もっと根本的なシャドウバース力みたいなものを磨こうとしていないのではないか。

 

ストーリーの初め以降もスケールとかエチュード練習してるとこが見たかった。

アニメでは重要ではない部分は省かれるが、基礎練習が重要ではないと判断されていたのは少し残念。

 

個人的に一番大事なのは余裕を作ることだと思っている。余裕があれば気付けることが増えるし選択肢が増える。

音楽でもカードゲームでも選択肢が増え、自分の解釈を探す領域まで行くと世界が変わる。

 

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あすか先輩好き